インビザライン・ファーストは、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している期間)にあるお子様(主に小学生)のためのマウスピース型矯正装置です。インビザラインは、これまで主に永久歯が生え揃った永久歯列期のマウスピース矯正(2期治療)で使用していましたが、インビザラインの技術進歩により、小児向け矯正装置が開発(1期治療)され、2019年4月より日本でスタートしました。透明で目立ちにくく、取り外し可能な新しい矯正治療は、世界中に広がり、すでに多くのお子様が治療を受けています。
インビザライン・ファーストは、従来型の矯正装置と異なり、「顎の成長をコントロールする」機能と「歯を動かしてキレイに並べる」機能を働かせることができます。今までの小児矯正治療では「顎の大きさを広げる」1期治療と「歯を美しく並べる」2期治療を別々の時期に実施していたところを、インビザライン・ファーストでは同時進行で行えるため患者様に大きなメリットがあると言えます。
インビザライン・ファーストは、歯の状態(歯牙年齢)を基準にして治療開始を判断します。具体的には、上の前歯が生える時期となる混合歯列前期から使用でき、6歳臼歯と前歯が2/3以上出ている必要があります。年齢で言うと、生え代わりの早お子様や遅いお子様により多少は前後しますが6~9歳までの年齢幅になります。治療開始より1年半以内を目安に治療を完了します。その後、永久歯が生え揃うまで経過観察を行い、必要があれば第2期治療を行います。もし、お子様の歯並びが気になりましたら、お気軽にご相談ください。
マウスピースは、薄く透明なプラスチック製のため、見た目に装着していることがほとんどわかりません。 だから、矯正治療中でも、歯を見せることを気にせず、笑顔を見せることができます。また、「友達にからかわれるのが心配」など矯正装置の見た目に抵抗があるお子様も受け入れやすいと言えます。
マウスピースは自分で取り外しが可能。食事の際は取り外せます。また、歯磨きも普段通りに行えるので衛生的です。従来の固定式矯正装置と比較して虫歯のリスクを下げることが可能です。また、同じ装置を使い続けるのではなく、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換していくため、衛生的な矯正装置を使用できるというメリットもあります。
弱い力で歯を動かしていくので、ワイヤー矯正装置時の調整直後に起きる強い痛みがありません。新しいマウスピースに交換した直後は、締め付けられるような感覚(痛みと違和感の間くらいの感覚)がありますが、およそ数時間で消失します。
マウスピース矯正装置は、薄くて滑らかな素材を使用していますので、転倒したり、ボールが顔に当たっても矯正装置によるケガの心配はありません。従来型のワイヤー矯正装置は、遊びやスポーツ時も転倒やボールが当たったときに、口が切れたりするリスクが常につきまといます。
最新式の口腔内スキャナーiTeroエレメント2を導入しております。スキャナーを用いてお口の中を撮影すると、すぐにモニターに歯列が映し出されます。今までのような歯の型採りが不要な上、その場で現在の歯列の問題点を把握できるため、矯正治療後のイメージが分かりやすく、そして安心して治療に進んでいただけるようになりました。
当クリニックでは、クリンチェックと呼ばれる3Dシミュレーションソフトを用いて矯正治療の流れや治療計画を説明いたします。治療計画を見ていただくことで、治療前に治療後の状態をイメージすることが可能です。矯正治療の開始から終了までのプロセスを自分の目で確認できることは大きなメリットだと思います。
当クリニックでは、お子様の大切な歯の健康を守るための虫歯予防クラブがあります。お子様のお口の状態に合わせて、歯磨き指導や定期検診などの虫歯予防プログラムをご提案します。歯並びだけでなく、お口全体の健康をチェックしながら、親御さんと一緒にお子様の成長を見守ります。